寄り道をしつつ、走り続ける三人。










ようやく周りには礼子の気を引くような店はポツポツと消え、気付くと民家さえもなくなってきた。










いよいよ、山の中に入る手前だ。











目の前は鬱蒼とした森……




これを抜けると、いよいよ古峰ヶ原高原!!











「行くぞ!」











「キャハハ!」











こんな時に、また礼子は何を笑ってるのか?










「礼子君、笑ってないで気を引き締めて。ここからは冗談抜きで身構えないといけないから」










すると礼子は、頭をハテナとさせながら答えた。











「はえ? 今の私の笑い声じゃないよ?」











……何!?











一同は周りを確認する為に、必死になって辺りを見渡した。










すると……











森の入り口付近の木に、誰かが立ってるではないか。











「あれは……」











黄鬼!!











いつも赤鬼にべっとりの黄鬼1人が、待ち構えていた