一行は歩き続け、その目的地前までやってきた。









そう遠くはなく、例の人間宅が見える。











「明かりは点いていないよーだな……でも潜んでるかもしれないし、何があるか分からない。気をつけて行くぞみんな」









火鳥がそう言うと、礼子の姿だけ確認出来ない。










あれ? あれ? と思っていると、宇賀神の表札のついた門の前に彼女は立っていた。










あんな目立つ所で何を……と思っていると……









そう見守る中、彼女はおもむろに人差し指を突き出した。









ピ~~ンポ~~~ン。









「ちわ―。みかわ屋です~」










な!?










その行動に火鳥は驚く。










「わぁぁぁ!! 何なんだよあの子は!」









オッサンは、その肩にポンと静かに手を乗せた。











「あれが、破天荒な彼女の性格さ。作戦無視。行動矛盾。もう私は慣れたよ」










あれでも一応、変装しているらしい。










みかわ屋を装ったフリ……ね。









まあ馬鹿でも見抜けるけど。











皆は息を飲み、家からどのような返答があるか影で待っているが、何かある様子はない。










本当に留守か?










「よし、行こう」











オッサンを皮切りに、メンバーは門まで向かった