やっぱりあの時そう思ったように、07の戦いの時にコイツが居れば直ぐに解決できたのに。
いや、居ても今回の時のように勝手な行動されたら頭数にならない。
は! そうだよ!
オッサンは思い出すかのように、礼子への説教が始まった。
「忘れてた! 君! 家康公が襲われてる時、呑気に焼き鳥食ってたでしょ!? 助ける気あるのかね。だいたい霊は物食えないし、どっから持ってきたんだね! 店側損害でしょ!」
礼子は面倒くさく、小石を蹴りながら言い訳をした。
「だってオッサン達、さっさと行っちゃうんだも~~ん。しかも結局逃げられて、手掛かり無し何でしょオッサンダッサ~。それに焼き鳥持って来たんじゃないよ、ちゃんと買ったんだから」
買ったって……
嘘つけオイ。
「んなわけないでしょ! 霊がどうやって買うんだね。人間に迷惑かけちゃいかんと、あれほど言っとるだろーに。それに、何もしない君より役にたってるよ全く……」
「本当に買ったてぇ~~。姿見える能力でさ」
そんなとこで、霊の能力を都合よく発動して……
驚かせる為にじゃなく、どうしてこう悪知恵みたいのが働くのだろうか?
「それにしても、金が必要でしょーに」
「ううん。金ならあるよホラ」
そう言うと、礼子は札がギッシリ詰まった財布を取り出した。
コイツどこから……?



