「生意気な小娘ね……」
亀咲は礼子に近付き、ガンを飛ばしている。
しかし、そんなもんで負ける礼子じゃないのは分かっているだろう。
彼女も近付いた亀咲よりも更に近付き、睨み返す。
「ヒィィ! 止めなさい君達! ってか近過ぎ!」
2人はオデコとオデコをくっつけ合い、目線を少しもそらさない。
どんだけ至近距離なんだよ。
やっぱり礼子と四獣霊なんかを会わせたら、こうなる事が目に見えていた。
焦るオッサンだが、火鳥は落ち着いて話す。
「大丈夫だよ。本当に怒ってるなら、亀咲ちゃん最初から攻撃仕掛けてるよ。やっぱり自分が操っていた最高傑作だけあって、彼女の力には手出し出来ないみたいだね」
以前からの様子で分かるように、礼子を召還しただけでも己の霊力がカラカラになるまで吸い尽くされた事実。
操っていた本人だけあって、その実力は分かっていた。
「フッ……そんなに強いのか。俺が殺してやりたいな」
今度は強さを求める獅死雄が、力の強い礼子に違う意味で惹かれたようだ。
「そんな~……獅死雄さんまで」
オッサンは、どうしようか焦っていると……
「ん?」
礼子はツカツカと獅死雄に近付き、顔をマジマジと見た



