霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


祭は既に終わったのか、一般の人間達の姿は少ない。









すぐさま中に居た霊達が、オッサン達を発見した。











「あ! ご苦労様です」











四獣霊もいるが、一応ここはオッサンが仕切って話を受ける。










「ゴホン。ウム。こちらは取り逃がしてしまったよ。それで、そちらに任せた人間は……?」










すると、申し訳なさそうに霊達は答えた。











「それが……あの人混みの中に一旦入られると……顔もハッキリ見えてなかったですし、霊を探すより困難で」










その落ち込み具合から、見れば分かる。

どうやら逃げられたようだ。








しかし、敵もうまいものだな。










木を隠すなら森に、人を隠すなら人混みに……









一度混じってしまえば、二度と発見出来ないであろう。









これが、ヤツらの逃げる作戦だったと窺える。












しかし、味方の霊達も必死の捜索。




何かを掴んだように、その部分だけは顔を明らかにする。










「安心してください。1つだけ成果があります。ヤツの仲間らしき怪しい霊が、人混みの中にうろついてたので捕まえました! オイ、さっきの連れてこい」










合図をすると、霊達は一斉に奥に行った