それで襲撃の際、三鬼神に奪われたのが黒魔術などの怪しい本。
それを取り戻す為、派遣されたのが彼らである。
「それはまた、遠い所からご苦労様です……」
しかし、同時に襲撃ってオッサン達でさえ歩いて数日掛かった東照宮だが、三鬼神や四獣霊はどんなスピードで来たんだよ……と頭の片隅でオッサンは小さく突っこんだ。
四獣霊はさることながら、三鬼神もやはり相当な実力はあるようだ。
「あーあ……せっかく里子ちゃんが苦労して集めたものを……ヤツらが……」
火鳥は里子の苦労を想い、同情してみせた。
そりゃそーだ。
数年かけて集めた本だ。
同情もしたくなる。
ちなみに余談だが……
危険な冊子。古文書などを集める際の事。
命を受けた下っ端霊はよく分からず、とりあえず片っ端から本屋の本をパクリ、本棚をガラガラにさせる。
お店の人 大損。
ギリギリ経営を務めていた、前の事業から復帰した小さな商店街の本屋。
『マジかよ古本屋阿部』は、これをキッカケで潰れてしまった。
更に吹っ切れたこの店は、空いた本棚いっぱいにエロ本や世に出歩かない裏物を仕入れ、オーナー阿部は摘発されるのであった…



