霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


とにかく、彼らの経過は分かった。









しかし、この東照宮の件。

里子の耳にも入ったのか?










「里子君はよく知っていましたな。我々も着いたら現地で警備霊がいないのを知って、戻る時間もなかったのですが……」











すると、火鳥は急に険しい顔付きになった。










「いや、里子ちゃんもそこまで知らなかったよ。ウチらが来た理由は、あの三鬼神を追って来ただけ。それでたまたま東照宮に辿り着いたんだ」










「あの連中を? それまたどうして」









火鳥は拳を握り、怒りを露わにした。










「さっき東照宮にいる霊にも聞いたが、どうやら話を合わせると徳川家康襲撃と同時に、里子ちゃんも三鬼神に襲撃されたんだ」











!!





何だって!?





里子君が!!










「そ、そ、それで! だっ! 大丈夫なのかね里子君は!?」










「幸い怪我はないよ。何てったってヤツらの狙いは里子ちゃんじゃない。光の女王として集めた、古文書や黒魔術の本だよ」










古文書……?

黒魔術……?










里子がそんなものまで集めていたとは、オッサンは全く知らなかった。











火鳥は続けて話す。











「光の女王の役目は霊界の平和……つまり、危険因子のあるものは全部回収してるんだ。当然の役目ちゃ役目だね」