「あのテロ事態は許されるもんじゃないよ……それなのにあの娘……私達を助けてくれたんだよ」
珍しく亀咲が、まともな事を喋りだす。
獅死雄も罪は認めてるらしく、何も言わず黙っている。
確かに大きな出来事であったが、もともと四獣霊とは力が強すぎて通常の霊から崇められるも、内心は忌み嫌われていた。
性格がひねくれさせた一端も、こちら側にもある。
それを火鳥が青龍との戦いで、聞いていた話題だ。
なので、女王里子は彼らを許したのであろう。
ん……青龍と言えば、竜騎の姿は?
オッサンはキョロキョロとすると、火鳥は首を振った。
「……アンタもあの時見ていただろ? 俺と竜騎の戦い……竜騎はもう……」
そうだ。
竜騎だけに至っては、火鳥の猛突進で体を突き破り、目の前で浄化されるのを見たのだった。
その話をすると、皆の表情が曇り始める。
それはそうだ。
いつも居た4人だが、1人だけ居ないのだから。
特に竜騎は四神のリーダーとして、一番苦悩も周りからの対応に悲しんでいた人物。
誰よりも辛い彼だけが、もういないのである



