霊務・ザ・ファイナル(霊務4)


飛びかかろうとすると、オッサンは眠り猫の手を引いた。










「待つんだ。ヤツの後ろに誰か居るぞ」











オッサンの言う通り、その後ろには三つの影……





あれは……?












黒ガラスもその存在に気付くと、ようやく安堵の声を出した。











「やっと来たか。遅いぞ」











すると、その影はひざまずき、礼儀正しい挨拶を見せた。











「ハッ。申し訳ありません。少々手こずりまして……」








見えたのは、三匹の忠誠心を誓う姿。

そのどれもが仮面をしており、素顔が見えない。







そのせいか階級も見えないが、霊である事は間違いなさそうだ。








黒ガラスはそのまま三匹の横を通過し、一声掛ける。











「お前達『三鬼神』が手こずる何て珍しい……まあ、後は任せた」











そのまま逃げてしまい、その霊達は立ちはだかった。












「ニャんだお前達は! そこをどけ」











どうやらオッサン達の行く手を阻むよう。


ただでは通さない雰囲気だ。











「君達何者です? 何故黒ガラスに荷担するのです」











それを聞くと、中の一体が前に出て喋りだす。











「我々はあの方に仕える三鬼神。赤・青・黄の鬼の使いだ」