飛びかかろうとすると、オッサンは眠り猫の手を引いた。
「待つんだ。ヤツの後ろに誰か居るぞ」
オッサンの言う通り、その後ろには三つの影……
あれは……?
黒ガラスもその存在に気付くと、ようやく安堵の声を出した。
「やっと来たか。遅いぞ」
すると、その影はひざまずき、礼儀正しい挨拶を見せた。
「ハッ。申し訳ありません。少々手こずりまして……」
見えたのは、三匹の忠誠心を誓う姿。
そのどれもが仮面をしており、素顔が見えない。
そのせいか階級も見えないが、霊である事は間違いなさそうだ。
黒ガラスはそのまま三匹の横を通過し、一声掛ける。
「お前達『三鬼神』が手こずる何て珍しい……まあ、後は任せた」
そのまま逃げてしまい、その霊達は立ちはだかった。
「ニャんだお前達は! そこをどけ」
どうやらオッサン達の行く手を阻むよう。
ただでは通さない雰囲気だ。
「君達何者です? 何故黒ガラスに荷担するのです」
それを聞くと、中の一体が前に出て喋りだす。
「我々はあの方に仕える三鬼神。赤・青・黄の鬼の使いだ」



