「う゛ぉ!?う゛ぉぉぉぉ~~!!」
こええ。
メッチャこええ!
遊園地のジェットコースターなんて比じゃない。
こんなアトラクションあったら、みんなポックリ逝っちゃうよ!!
とのツッコミが入るくらいの超スピード。
いきなり方向は変えられないが、ただ真っ直ぐ走るだけのトップスピードのみなら、カマイタチ系の特殊能力を凌ぐだろう。
これほどの力があるとは……
流石一匹で、家康公を護っていただけの実力はある。
そう考えてる暇もなく、眠り猫は直ぐにそのスピードを落とした。
ズザザー!!
大量の砂埃が舞う。
勢い余って、オッサンは地面の砂に頭から突っ込んだ。
眠り猫が止まったのは、この森に囲まれた道で何かを見つけたらしい。
「居たニャ! 黒ガラス!」
その後ろ姿からして、間違いない。
相手もそれに気付いた。
「ク……しつこい」
眠り猫は声を飛ばす。
「観念しろ!! もう終わりニャ!!」



