Give Me Smile―新撰組と氷姫―






…最悪。


確か、沖田さんには見られているんだっけ。


上手く、誤魔化せるのだろうか?



「ささ、中へ入って下さい」



僕も荷物持ちますね、と言われたけど、すぐに荷物を背へ隠す。



「……ご用件は、なんですか?」



それから、ずっと気になっていることを聞いた。



「…そうですね。墨を持って、土方さんの部屋へ向かって下さい」


「……わかりました」



沖田さんはニコリと笑って、先に屯所に入ってしまった。


ギュッと、持っている荷物を握りしめる。