あれから、あたしは携帯を触っていなくて、風呂敷の中にしまってある。 あの日、夜眠るときも沖田んは普通で、何も言って来なかった。 …それが逆に不気味で、あたしはその夜眠れなかったんだ。 玄関で財布の中身を確認しながら軽く身支度を整えていると。 「千春ちゃん!今から買い出し?」 「おー、精が出るな!」 「……はい」 藤堂さんと、原田さんが駆け寄ってきた。