*** 千春さんの走って行った方を見つめる。 きっと、焦って屯所へ帰ったのだろう。 …少し、いやすごく千春さんらしくはありませんが。 「総司」 そして。 「何でしょう、一君?」 何か怒っているような一君がいた。 「…知っていたのか?」 「何を、ですか?」 千春さんの後を追うみたいで変みたいだけど、屯所へ向かう。 「あくまで惚けるつもりか?」 「いやだなぁ、一君。冗談ですよ、冗談。剣をしまって下さい」