〜♪〜♪♪〜… 一通り流れて、あたしも口を閉じる。 …今まで溜め込んだものが、スゥー…と消えていくような感じ。 携帯で時間を確認しながら、また川を見つめる。 もう夕方だ。 …さて、そろそろ帰らなくちゃ。 立ち上がろうとすれば、あたしが良く知ってる声が響いた。 「……良い歌、ですね」 その声に、ギクリとする。 そして、ゆっくりと振り返る。 ウソ、なんで…。 なんで……っ!? 「その歌、好きなんですね」 「……沖田、さ…」 浅葱色の羽織をはおった、沖田さんが立っていた。