ドレスは、沖田さんから貰った風呂敷に包んである。
あたしは風呂敷を解いて、ドレスを出して破れている所を探す。
あの時、走っている最中に、転けて破れてちょうどポケットみたいになったんだ。
(……あった…)
破れている所に、ポツンと包むようにあったのを見つけて、少しホッとする。
それを、着ている着物の中へ入れて、急いでドレスを元に戻した。
「……洗濯物は、まだ乾いてないし…」
晩ご飯の仕込みもあるから…夕方に迄に帰ればいいよね。
(…でも、な…)
久々に外に出るし、やっぱり買い出しもしとこう。
そう思い、あたしはお財布も持って、一ヶ月ぶりに屯所を出たのだった。

