向かっている場所は、おそらく…。
「土方さーん!失礼しまぁあーす!!」
「いつもうるせぇって言ってんだろうが!!ちゃんと、一声かけやがれ!」
…また、この光景。
沖田さん、完璧土方さんをからかっている。
でも、どうして土方さんの部屋に?
理由がわからない。
「おい、神崎も入ってそこに座れ」
「……はい」
中へ入れば、沢山のある物があった。
思わず、驚いてしまう。
「…土方さん。一体、これは…?」
土方さんの部屋には、10着ほどの着物があった。
いろんな色、種類があって、とてもバリエーション豊富だ。
「さ、千春さん。持って帰りましょうか」
「…これ、沖田さんが着るんですか…?」
だとすれば、物凄く気持ち悪い。
新撰組で1、2を争う強さを持っている沖田総司は、実は女装が趣味とか…そんなの変態だ。
沖田さんに、哀れな視線を向けていると、「違います…!」と激しく否定されて、土方さんは、笑いを必死に堪えている。

