Give Me Smile―新撰組と氷姫―





背中に乗っている千春さんは、とても軽い。


ちゃんとご飯を食べているか、心配です。



でも、良かった。

土方さん、やっぱり優しい人だからわかってくれると思ってましたし。



「千春さん、良かったですね。土方さんからの許可がおりて」


「………」


「それで、聞きたいことがあるんですが…千春さんは本当に江戸出身なんですか?」


「………」



それは、ずっと不思議に思っていた。


何故なら、千春さんは一瞬だけだが考えたように見えたから。


だけど、いくら待っても千春さんからの返事はない。

それになんだか、とても静かなような気がする。



「…千春さーん?」


「…………ん…」



気になって、呼び掛けてみれば、なんと気の抜けた返事だろう。


…もしかして、千春さん寝ちゃったんですか…?