なんだろう。
沖田さん、とてつもなく嫌なことを言いそう。
すごく嫌な予感しかしない。
「もしかして、帰る場所がないんですか?」
無言のまま、コクリと頷く。
「じゃあ、屯所に来たらいいですよ!それで、女中として働いたらいいんです」
「……は…?」
「僕が近藤さん達に説明しますから。だから、簡単に死なないで下さい」
ね?と沖田さんに言われても、あたしの考えは変わらない。
あたしは疲れたの。
勝手に話を進めないで。
第一、おかしいでしょ?
「あたしが長州の間者だったら、どうするんですか?」
「それは大丈夫ですよ。千春さんは、そういう人に見えませんから」