まるで邪魔だ、というように、土方さんはシッシッと手を払う。
「ほら、さっさと仕事に戻れ」
「行きましょうか、千春さん」
沖田さんも腰を上げ、部屋を出ていこうとしている。
嫌。待って。
まだ、全然、何にも納得なんてしていないのに。
ただ、納得したフリしているだけなのに…。
どうして、気付いてくれないの…?
「………」
着物の裾をギュッと握りしめる。
あたし…一体何考えているの。
長い間新撰組にいて…頭が可笑しくなったのかしら。
変なの。まさか、自分がまた…。
「千春さん?」
「……いえ。すみません」
重たい腰を上げ、部屋を後にする。
その間、土方さんはずっとあたしのことを観察するように見ていたけど、そんなのは気にしない。
大丈夫。
また、あたしの中で心の鍵をかけなおすだけ。
誰にも、あたしの中に入って来れないように、厳重に…ね。

