Give Me Smile―新撰組と氷姫―





どうして…。


タイムスリップなんて、おとぎ話の中だけだと思っていた。


でも、今こうしてここにいる。



死んで、楽になれたと思ったのに。

もう、傷つかなくていいと思ったのに。


どうして…。

どうして、神様はこんなにも残酷なんだろう。



「─…ん。…─さん?」


「…死んでしまいたい…」


「──…千春さんっ!」


「……!やめて…!!」



肩を揺さ振られて、初めて名前を呼ばれていることに気がついた。


でも、誰かに身体を触れられると、どうしても強張ってしまう。



「…もしかして、触れられるの嫌でしたか?」


コクリと頷く。


これだけは、どうしても嫌でしょうがない。



「そうでしたか…。すいません」



全部あたしが悪いのに、この人─沖田さんは悪くないのに謝っている。


…変な人。