気付けば彼女の背中を追っていて。 「あ〜! 昨日のお兄ちゃんだ!」 彼女の頭越しに俺を指差してくる結。 ゆっくりと振り向く彼女。 「やっぱゆにの友達なんだろ!」 『結。 人を指差しちゃいけない。 あとママ、だろ?』 「はぁ〜い…」 『いい子だっ』 「エヘヘっ」 その顔は間違いなく“母親”で。 再び俺の心臓は痛んだ。