久しぶりに感じる日差し、長いこと耳にしていなかった蝉の声。 「俺らがもう社会人になったんだもんなぁ」 そんな大層なものじゃない。 優は立派に教職についてみんなから好かれる先生になったけど、俺は。 「大の書道家がなに泣いてんだよ、宗也先生」 俺は――。