その先に絶対の生があるならば
別だけれど・・・

希は、ない。

私は、こっそりと病院を
抜け出すことに成功した。

『肝臓が悪くて・・・』

ママの以前話していた言葉を
思い出し、手には処方された薬
だけを持ち、重い足取りで自分
の居場所に帰る。

誰も待ってなどいない

この部屋に・・・

私は、いったい、いつ・・・?

お腹に、そっと触れる手。

この子を産んで、この腕に
抱く事・・・できる?

そんな時間、私に残ってる?

不安・・・

一人きり、それは
ただでなくてもこわいのに

私は今、生と死

究極の現実と向き合わざる
終えない状態。