今日からfamily!?



「じゃあ海里くんはどういうのがいいと思う?」

「え、俺?」

「うん」


だってあたしの中でのお弁当箱のイメージは完全にアルミだもん。

アルミじゃないとしたらどれがいいのか、さっぱり分からない。


「そうだな…」


海里くんは腕を組んで「うーん」と唸る。

真剣に悩んでくれてるみたい。

いつも気だるそうに見えるけど、こういう時はちゃんと考えてくれるんだね。


そんなちょっと前傾姿勢の海里くんの後頭部を見つめて、あたしはにやけた顔を隠せなかった。


ふと気がつくと近くにいた女の子グループの視線を感じた。