陽くんが本格的に怒り出したから、この話はお終いにした。 「そういえば、コバさんは?」 「帰りましたよ」 「へ?」 「小林さんは17時までお願いしてあるので」 「そうなんですか」 「コバさんああ見えて主婦だからな。自分とこの夕飯の用意やんないといけないんだ」 陽くんは機嫌が直って教えてくれた。 「ああ見えてって…」 「え?主婦だと思ってた?」 「…思わなくもない、かな?」 「コラ陽。答えにくい質問してんじゃないよ」 あたしの言いたい事を言ってくれたのは大河さんだった。