「気にしないで、潤ちゃん。海里はそういう事鈍いから」 パンを片手に大河さんが言った。 「はあ…」 「鈍いってなんだよ」 「そのまんまだけど?」 「あ?」 「お。俺に楯突くつもりか?勝てると思ってんのか?」 「うるせー」 2人の言い争いに口を挟んだのは、間で優雅に食事をしていた颯先輩だった。 「やんないし」 海里くんは持ち前の気だるさを取り戻し、静かになった。 「だろうね」 …何これ。 気まずい。