「あとは同じ学校に通っていたんですが知っていますか?颯と海里です」 「はい、知ってます」 「知ってる?」 そう言ったのはここに来て初めて言葉を発した海里くん。 怪訝な視線をあたしに向ける。 海里くんは自分が有名人だって事を分かってないらしい。 なんてこった。 「同じ学校なら知らない人はいないと思うよ」 「何それ」 「何って言われたって…」 そうなんだもん。 あたしに言われたって、そうなんだもん。