「紹介が遅れたけどあちら、今日からうちで一緒に暮らすことになった小柴潤さん」 大地さんが手をあたしに向けた。 「あ!よ、よろひくお願いひまふ!」 がっつり口に物が入ってて、そのまま喋ったら上手く喋れなかった。 「ぷっ」 意外にもそれを笑ったのは大地さんの左前に座っている男の人。 大地さんはみんなを見渡せる位置、部屋の一番奥に座っている。 あたしは大地さんの右斜め、3つ離れた位置に座っている。 目の前には海里くんがいた。 海里くんの隣に颯先輩、その隣に今あたしを笑った人がいる。