「さっきはすみません。陽がいきなり」


理事長が突然沈黙を破って話し始めた。

ちょっとビックリしたあたしは大げさに首を横に振った。


「いえ!」

「大丈夫ですか?おでこ」


理事長はあたしのおでこを覗き込んでくる。

それがなんだか恥ずかしくてあたしはおでこに右手を当てた。


「大丈夫ですよ、これくらい!もう痛くないですし!」

「そうですか。でも後で小林さんに看てもらいましょう」


また知らない名前が出てきた。

“小林さん”?