これはアレだ。
あたしを仲間外れにしようっていう嫌がらせだ。
絶対そうに違いない。
未玖はあたしに“ごめん”と両手を合わせた。
いーんだ、いーんだ。
あたしは別に気にしちゃいないんだ。
ふと、あたしは視線を感じた。
それは海里くんの視線だった。
なに見てんだ、コノヤロー。
惨めなあたしを見て“なにやってんだコイツ”とか思ってんだ、どーせ!
全部あんたのせいだっつーの!
すると海里くんは眉間にシワを寄せて、こめかみを手で押さえた。
「…頭痛い」
「え?海里大丈夫?」
「なに?どうしたの?」
「海里頭痛いって」
「大丈夫?」
「海里、大丈夫?」
突然頭痛を訴えだした海里くんを周りの女の子達が心配する。
「大丈夫?どうする?」
「誰か頭痛薬持ってないの?」
「さっきのチェックポイントの所まで戻ろうか」
あたしはそんな状況を凄く他人ごとのように眺めていた。
だって海里くんの周りの女の子達がどうにかすると思ってたから。


