「あのね…」


本人達を目の前にして“一緒に住んでるの内緒にして”ってなかなか言いづらいかもしれない。

でも言わなきゃ。

あたしの命が掛かってるんだから。


「なに？」


陽くんがあたしの顔を覗く。

上目使い、超可愛い。


「…あ、あたしここに居候させてもらってるじゃん？」

「うん。それがどうかした？」

「…内緒にしてもらえないかな？」

「内緒？」

「何で」


それまで黙ってた海里くんが本当に不思議って感じで訊いてきた。


「なんて言うか…、バレたら色々大変って言うか…」


あんたら家族が美形過ぎてあたしが妬まれるから！

…なんて言えない。


「オッケー！俺言わない！」


快く言ってくれたのは陽くん。


「本当!?ありがとう！」

「だって大変なんだろ？大丈夫！俺口固いから！」


そう言われると逆に心配なのはあたしだけ？