陽くんの“残念”と言った顔はなんとも可愛らしかった。
うー!ごめんね陽くん!
そしてしばらく陽くんがゲームをしているのを覗いた。
―――…おや?
どうしてこうなった?
あたし確か目的があって、着替えもせずにここに来た筈。
……おや?
「お2人さん!」
あたしは我に返って目的を思い出す。
まったりしてる場合じゃないのよ!
命が掛かってるのよ!
「どうしたの?潤」
やっぱりゲームから視線を離してくれない。
海里くんなんて聞いてるかも分からない。
「聞いて!海里くんも聞いて!」
「聞いてるよ、なに?」
「重大な事だから真面目に聞いて!てかゲーム止めて!一時停止しといて!」
ゲームしながらなんて絶対頭に入んないんだから!
“聞いてなかった”なんて事になったら困るんだよ!


