「てことは颯先輩のお兄さんでもあるって事ォ?」
「当たり前だろ!」
すっとぼけた質問に大河さんの素早いツッコミが飛んだ。
いや、そこの君!
今クラス中の誰もが君にツッコんでたよ!
颯先輩は海里くんのお兄さんなんだから、大河さんの弟に決まってるじゃないか!
わざわざ訊く事じゃないじゃないか!
「ですよねー」
訊いた本人は自分が恥ずかしい発言をした事に気付いてない。
きっと彼はクラスでも厄介な人物になるだろう。
いや、絶対なる!
「お前バカじゃねーの!」
「うるせー!黙れ!」
いきなり隣の席の男の子が厄介な彼に野次を飛ばした。
厄介な彼は負けじと叫ぶ。
「はい。静かにィ」


