鏡の向こう



“満月の夜だけの、
残酷な恋に堕ちる。”


満月の夜…?




私は窓を見る。





『今日だ……。』




鏡には、

まだ何か書いてある。




『“満月の夜よ。



鏡を照らせ”?』


私がそう読み上げると、



鏡が月に反射して、


眩しく光った。