「三國さん、入って?」

私は深呼吸をしてから教室に入る。

入った途端、全員の視線が…ってないし!?
ほぼ全員寝てるか、本読んでるか、勉強してるか…
私に顔を向けようともしない。


「三國さん、自己紹介して?」
「…はい。三國麻莉菜です。よろしくお願いします」
「えっと、三國さんの席は…藤咲さんと藤堂君の隣ね。ほら、2人とも寝てないで手あげて〜」

後ろの方で2つの手があがる。

私は自分の席へいく。



「私、三國麻莉菜、よろしく」
私は女子の方に話しかけた。

「…藤咲芽依、よろしく」右隣の女子が眠たそうな声でいう。

そして、また寝始めた。

左隣は藤堂っていう男子。
「藤堂君!!かわいい転校生がきたんだから、起きなさい〜」
その藤堂君がだるそうにむくっと起きた。
まぁ、イケメンの部類に入るんだろうけど、私には興味ない。

あ…一瞬目、あった?
なんか、笑ってるような気がする…

私は座ってから自分の口角もあがっていることに気づいた。
私…笑ってる??

そして、また寝だす藤堂君

なんなの?
このクラス?

ま、これはこれで楽かも。

こうして、私の新しい学校での1日目が終わった。