恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜

西条先輩が来てから、森君の表情が一変した事に私は気付いた。


それまでは殆ど無表情だったのに、頬をほんのり紅く染め、目はキラキラと輝いていた。


これって……


西条先輩に言われ、私はお行儀よくソファーに座り直した。


私の向かいに西条先輩がスッと座ると、その隣に森君も座ろうとしたんだけど、


「蘭丸は外してくれ」

と西条先輩は言った。


「え? でも、ボクは副会長だし……」


「プライベートな話だから」


西条先輩の有無を言わせないような物言いに、森君は「分かったよ」と言って生徒会室を出て行った。

私の横を通り過ぎる時、私を恨めしそうに見て「チッ」と小さく舌打ちしながら。