恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜

「ありがとうございます」


紅茶のお礼を言うと、森君は低い声で「どういたしまして」と言いながら、私の向かいにもティーカップをカチャと置いた。


森君って、外見に似合わず暗い子なのかな……


ここへ来る間も、「会長がお話したいそうです」と一言喋っただけだった。


森君がテーブルにティーカップを置いて背筋を伸ばすと、それを待っていたかのように、《会長専用》と書かれたドアがスッと開き、中から西条先輩が現れた。