恋のレッスン〜先生は幼なじみ〜

その日の放課後、私は生徒会室に呼ばれて西条先輩とまたお茶をしていた。


西条先輩はいつもの通り饒舌で、生徒会の改選の話なんかをしていた。


森君が会長に立候補予定だけど、強敵の出現でカリカリしてるとかなんとか。


森君って、そんな様子はないけどなあ。大輔を毛嫌いしている以外は。


私は例によって聞くだけで、しかも時計が気になって仕方なく、西条先輩の話も上の空だった。


ああ、早く帰りたい……


「……いいですか?」


へ?


気付いたら、西条先輩が私に何かを言い、私の返事を待っているらしかった。


どうしよう。“聞いてませんでした”と言うのは失礼だしなあ。取り敢えず“はい”って言っておこうっと。


という事で「はい」と私が答えると、西条先輩はニッコリと微笑み、


「では。明日が楽しみです」


と言っていた。

何が楽しみなんだろう?