次の日の昼休み。


私がお弁当を鞄から出し、机の上に置いたところで教室の前の方がざわついた。


そのざわつき方で、“彼”が来たのだとすぐに分かった。一瞬、大輔かなって期待したんだけど。


「ミイちゃん」


「どうしたの、森君?」


「うん。天気いいから、外でお弁当食べない?」


森君はそう言って、ピンクのバンダナで包んだ弁当箱を持ち上げ、ブラブラと揺らした。


「うん、いいよ」


私は立ち上がると、お弁当を持って森君と教室を出た。


クラスのみんなが、“この二人はどういう関係なの?”って感じの好奇な目で、私と森君を見ていた。


私だって、それが知りたいと思った。