「はぁー」


私は今日、もう何回目かも分からないため息をつくと、お箸を持つ手をテーブルの上に降ろした。


「もらい!」


すると、不意に声がしたかと思うと、私の横から手がニョキッと現れ、サッと私のエビフライが奪われていってしまった。

エビフライは、私の大好物なのに……


「ちょ、大輔! 何すんのよ! 返してよ、私のエビフライ!」