「アカリっ!!」

私の名前を呼ぶ、彼の声。


全身を強い痛みが支配していく。


「アカリ…」

その声に応えてあげたいのに、全身に広がる痛みで声が出ない。



『大丈夫だよ』

彼を安心させてあげたいのに、声が出てこない。


徐々に彼の声が遠退いていく。

こんなに近くに居るのに…




私を抱きすくめる彼の温かさをいつまでも感じていたくて、目を閉じた。