彼は机の上のエナメルバッグと取りに来ていた様で、席にむかって歩いて行った。 あたしの心臓は飛び出る位鳴っていた。 「・・・久しぶり。」 あたしに聞き取るのも難しいくらいの小さな声を発したのは、彼だった。 話しかけられるとは思ってなくて、目を見開いた。