言えた。 ちゃんと先輩に伝えたいことが言えた。 「ありがとう。 由宇ちゃん……、肩貸してもらってもいい?」 「いいですよ。」 先輩はあたしの肩に顔をうずめて、子供みたいに泣いた。 あたしは頭をさすりながら……一緒に泣いた。 先輩の傷が癒えるように………心から祈りながら泣いた。 2人の泣き声は、夕焼けの綺麗なオレンジ色に吸い込まれていった。