私はお父さんに再びお茶を出し、紀斗に視線を向けた。



「そろそろ渡したらどないや」



「そうやな。お父さん!」



「おー。いくいさしく、お納め下さい」



「ありがとうございます。
こちらからも少ないですが、お納め頂ければ光栄です」



お父さんと母親が、結納金を交換する。

見るからに膨れた封筒を、私と兄貴は苦笑しながら、横目で見つめた。



「ちょっと、2人とも!;;」



母親は封筒を隠して、私たち子供を注意。

…いや、気になるでしょ。

貰ってもらう側のうちが大金を頂いてるんだもん。