「私は彼女の持つ桜乙女の霊力に波長を合わせれば傍までいけるのよ。」

微笑みながら答える。

「そうか。ならば瑠璃を頼む。」

「ええ。」

桜はゆっくり頷く。

そしてすっと姿を消す。

わしは空を見上げる。

本当に瑠璃は無茶ばかりしおる。
しかしそんな瑠璃が愛おしくてたまらぬ自分がいることを幸せに感じながら狐の世界へ向かった。