私は駆け出そうとして足を止める。

もし、私がいなくなったら泉里はどうするの?
それに真珠さんは何故この世に留まっているの?

「真珠さん。何故貴方はここにいるんですか?」

すると真珠さんは寂しそうな顔で答える。

“泉里様に傍にいるとお約束いたしましたから。”

「約束?」

ゆっくりと頷く。
そして口を開く。

“死ぬ前に約束いたしました。しかし泉里様は私に気付いていませんが・・・そんなことよりさあお早く。この夢の道は長くは続きません。”

そういわれて振り向くと。確かに道は薄らぎ始めていた。

私は光の道をゆっくりと歩き始める。

刹那が手を伸ばしている。

私はその手を取ろうとした。

だけど――――

「ごめんなさ射・・・・・刹那。」