「こやつはわしの嫁じゃ。おぬしにはやらぬ。」

そう言って誰かに抱きとられた。
この声・・・刹那?

私はすっぽり刹那の胸に納まっている状態だった。

「ああ。狐だね。」

「そうじゃ。ここは鬼のおぬしが来るところではない。」

そういうと痛いくらいの霊力を刹那が発する。
鬼!?鬼って・・・

私は急いで顔を上げて鬼をみた。

「ふっ。今日は満月。君の力が強い日だね。また改めて迎えに来るよ。」

そういうと鬼は寂しげな表情を残して消えていった。