「ああ、桜乙女の結界か。」

男の人は納得したように微笑む。

「だけど俺には通用しないよ。」

そう呟くと疾風が体を包む。

「きゃっ!」

疾風で結界が壊れる。

「さあ、瑠璃おいで。」

彼が優しく微笑みながらこちらに手を差し伸べるとまた体が動き出す。

「絶対いや!!」

私は精いっぱい抵抗する。

「聞き分けのない子だね。」

すると体がふわっと浮く。
助けて!