桜の木の前で

「のう。瑠璃?」

「ん?なあに?」

「おぬしに渡したいものがあるんじゃ。」

「え?」

驚いている私に刹那は素早く指輪をはめる。

「瑠璃。正式にわしのもとに嫁としてきてくれぬか?」

指を見ると指輪がきらきらと輝いていた。

私は言葉にできなくて涙をながしてうなづいた。

「っ・・は・・い。」

「やっぱりおぬしは泣き虫じゃのう。」

「だ・・だって・・・う、うれしいんだも・・もん・・」

そういうと私は刹那に思いっきり抱きついた。

「る、瑠璃?」

珍しくあわてる刹那。

「刹那?」

「なんじゃ?」

「愛してる・・・」

そう告げると顔を真っ赤にする刹那。

「ふふっ刹那顔赤いよ?」

「うるさいわい。」

「刹那かわいい!」

「瑠璃のほうがかわいいよ。」

「もう・・・」

「瑠璃?」

「なあに?」

「わしも愛しておるよ?」

「うん」

二人は長い口づけを交わした。