桜の木の前で

「瑠璃さん!」

真珠さんが叫ぶ。

「ご武運を。」

「ありがとう。」

雷君は空へと舞う。

「でもどうするのですか?」

「巍然を封印するの。」

「桜乙女の祈りの矢ですね」

「ええ。この矢を使えば巍然を押さえられるわ。」

「信じております。」

「まかせて。」

私は前を見ながら呟き、微笑む。